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加治木町 伊部野第二トンネル

まさか大人になって隧道めぐりを始めるなんて思ってもいなかったので
加治木町の山間部なんて全然わからないんですが
小山田地区については、加治木市街地方面へのルートとして小さい頃からよく通っていた道なので、
ほんの少しだけ土地勘があります。
このあたりには薩摩街道大口筋の一部であった龍門司坂や
山ヶ野金山(旧横川町)への運搬・連絡路として使われていた橋梁などもあります。
港のある加治木町から、海抜200メートルの旧溝辺、旧横川といった町へは、
いまでこそ空港へ通じる道路が整備され、自動車で登っていけますが
歩く時代にはさぞかし大変だったことだろうと思います。
ましてやこの先、旧栗野、旧吉松、人吉と高さもあがり地形も険しくなっていくので
歩いての移動はとても大変だったろうと思います。
加久藤峠なんて昭和50年代にループ橋ができるまで車道でも恐ろしい道路だったと聞いております。

話がそれました。
加治木町から空港へ行く県道56号から、空港へ登らず小山田方面へ直進し、
少し上ったところに伊部野という集落があります。
そこにあるのが伊部野第二トンネル。
実は、少し前に下見に行ったときは崩落してきたと思われる石や土が散乱し
内部の道路もガタガタでしたが

本日行ったときには、山にコンクリートが吹き付けてあり
石や土も綺麗に掃除されていて通りやすくなっていました。
入り口がボックスカルバートになっていますが、
ちゃんと素掘りの坑口も残っております。

内部はこんな感じで…この横穴はなんでしょうか?
下見の時にはガタガタ道にこの横穴は結構怖かったんですが
今日は冷静に見えました。それでも用途は不明です。

で、これが反対側の坑口。
その袂に…

コレが落ちておりました。
入り口側にも設置してほしいと思います(笑)

さて、ところで。この隧道は伊部野第二トンネルといいます。
「第二」というからには「第一」があってしかるべきと思うのですが
平成16年の国土交通省資料には「伊部野第一トンネル」はありません。
第一なくして第二の名称はあり得ない、と考え、平成8年の道路地図を見てみると
伊部野第二トンネルの位置よりまだ奥のほうに隧道の地図記号がありました。
そこで、この日、第一トンネルの所在を明らかにしようと
第二トンネルからさらに進んでみたのですが…
残念ながらそれらしきものはみつかりませんでした。
おそらく開削されているか、道路ごと廃棄されているかと思いましたが
痕跡を見つけることはできませんでした。
また、探しに行って見たいと思います。

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姶良町 木津志隧道

姶良町の北西部に位置する木津志地区には、4箇所の隧道があります。
木津志は姶良カルデラを形成する丘陵地上にあり、西は急流、北と東は山に囲まれた険しい地形の上にある集落です。
これらの隧道は、点在する人家へのアクセスを少しでも行いやすくするために明治時代に作られたもののようです。
集落内にも小川が流れており、石橋も数多く存在しています。
古くから行われたこれらの土木工事のうち、この木津志隧道が最も難工事であったようです。

姶良町市街地から木津志へのアクセス方法としては、県道391号線を利用するか、県道446号からスターランド姶良(この辺)にて木津志へ降りる道があります。
木津志隧道へは、後者のルートがわかりやすいです。
因みに、山間部を走りますので391号線、446号線とも狭隘区間などがあって必ずしも快適には走りません。
特に、391号線の上名から蒲生へと抜けるルートは林道並みに狭くて山の中を走る区間があります。

さて、木津志へ降りてきますと、東橋という石橋が現れ、その先が交差点になっています。
そこをまっすぐ進みますと、木津志隧道の坑口が現れます。(マピオン

ご覧のように、石垣とセメント巻きによる立派なトンネルです。幅は1.5車線ぐらいでちょっと狭い。
姶良町史には確か明治期の難工事のことが記されていましたが…補修工事が行われたのでしょう。
これはこれで雰囲気もよく、novrinn.気に入りました。

んで、これが扁額なのですが…

あれ?昭和57年3月完成…?
補修工事の完成が昭和57年なのでしょうか?
もしかしたら明治時代の坑口がどこかにあるのかも…
これは再調査を要しますな。


反対側の坑口です。ここにも先ほどと同じ扁額があります。
内部はライトが燈っており、現在もちゃんと使われていることがわかります。
反対側の雰囲気もなかなか良いです。
苔むした法面、落ち葉の積もる道に静かに佇む坑口。
いやあ、なかなか良いです。


加治木町 長野林道トンネル(仮称)

県道40号の姶良町山田から旧溝辺町へと抜けるルートは
2車線化と巨大な橋、トンネルによってとても便利な道になりました。
山田や蒲生方面から空港(または場外車券場)へ行くならこの道が早いかもしれません。
とても便利な道になったということは、不便だった道もあった、ということです。
現在の道路にもあちこちに旧道や小道が見え隠れしています。
以前の道路はどんなんだったんだろう、と地図を眺めておりますと
現在の道路と絡み合う旧道に2本のトンネルの地図記号を見つけました。
一つは溝辺町の東竹山隧道で、現在の道路が出来る以前からあったものです。
そしてもう一つは…?うーむ、ここは行ったことがない。
というわけで早速、現地へ赴き、どんなトンネルだろうと見てやった次第でした。
県道から入れなくもなかったんですが、そこはそれ
旧道からたどっていきましたよ。

んでまあ、結局は県道が出来たことに伴って、
ボックスカルバートでトンネル化しただけのものだったんですけどね。
高速道路の下を通るみたいなアレです。



で、その道路は県民の森(ここにも登場)のオートキャンプ場に通じる長野林道という道でした。
舗装されてて山肌を這うように設置されている道です。
最後まで行く時間的余裕に恵まれず、完走はしてませんが…途中でダートになる可能性もありますしね。
トンネルってほどでもなかったので写真2枚だけ。


姶良町 木登瀬トンネル

今回は、姶良町東部に位置する木登瀬(きのぼりせ)というところにある
木登瀬トンネルに行ってきました。
ここは何年か前に拡幅工事を施され、綺麗なトンネルに生まれ変わったようです。
恐らく、県民の森へのアプローチの一つとして道路整備されているのでしょう。
特にトンネル周辺には旧道部分が見え隠れして面白いです。
木登瀬の場合は、トンネルよりもその手前にある石橋のほうが有名のようで
ネット検索しても橋の情報のほうが圧倒的に多いですね。

石橋はトンネル手前の道路拡張のため、1メートルほど下の旧道部分に現存しているようです。
(写真では奥のほうが旧道部分です。)

さて、今回は姶良町山田から溝辺方面へ県道40号を通り、
途中から黒瀬集落を通り、木登瀬へと入るルートを選びました。
少し走ると左手に山田川が見え、グッと右へカーブすると忽然と現れます。


その門構えは立派で、以前のトンネルの様子なんか殆どわかりません。
ちょっと残念な気もします。
独特の文字の扁額も立派です。


2車線で内部にはライトもつき、セメントで施工され、
比較的近代的なトンネルとなっています。

一体どれくらいの交通量があるのかわかりませんが…
いや、これはこれで素晴らしいと思うんですが、
やっぱり拡幅前のお姿を拝見したかったです。


旧道部分は1.5車線くらいの狭い道ですから
もともとはそんなに大きなトンネルじゃなかったと思うんですよね。
あと、地図上では南側から進入すると右にカーブしているんですが(マピオン
実際のトンネルは左に大きくカーブしています。
これも、旧道部分と照らし合わせると、
もしかしたら以前は右にカーブしていたのかもしれません。
これも拡幅の際、2車線化に合わせて形を変えたものかも。

もっとよく周辺を探索すれば以前の面影が見えてくるかもしれませんね。
その機会があればまたレポートしてみたいと思います。
実はこのトンネルをさらに北上した山中には別のトンネルがあるのですが
撮影当日は天候が悪く、山間部の探索は行いませんでした。
そこも機会があればまた。


姶良町 中甑トンネル

姶良近辺には隧道がいくつかあります
少なくとも、姶良町に8箇所はあるはず。
んで、周辺市町村では
加治木に3~5箇所、旧溝辺町には3箇所、蒲生には2箇所、旧吉田町に1箇所、旧隼人町には3箇所あるはずなんですよ~。(高速道路除く)
合計で最大22箇所っすか。結構あるでしょ?
で、今までその存在を現地で確認できているのが18箇所。

その第1弾が、姶良町北山地区にある中甑トンネルです。

姶良町は地理的に南側のの市街地と北側の山間部に分かれています。
市街地部はJR日豊本線、国道10号及びバイパス、九州自動車道とまさに交通の要衝となっており、鹿児島市のベッドタウンとして急激に住宅地が増えつつあります。
子供の頃の僕にとっては姶良は鹿児島への「通過点」でしかなかったのですが結構発展してきましたね。
日豊本線が複線化して国道10号が磯から姶良まで全線4車線化すると一気に発展しそうですが、なかなか難しいんでしょうねえ。
んで、山間部は北東部に県民の森を要するいわゆる山の中です。
説明になってないですかね。
大雑把に言うと、姶良町は縦に長くて北部は山間部になるんですが
その北部の東側が「上名」、真ん中が「北山」、西側が「木津志」となっています。
(この辺間違いなどがありましたらご指摘くだされば幸いです。)
姶良町史などによれば、北山に1箇所、上名に3箇所、木津志地区に4箇所の隧道があるとのこと。
そんで、記念すべき第1回はこの北山を通る中甑トンネルをご紹介いたします。

この中甑トンネルは、姶良の8本の隧道のうち、唯一県道を通っています。
といっても、途中で車線が1.5車線くらいになる446号線なんですけどね。
ちなみに、県道391号も近くを通っているんですが、こちらもなかなかに味のある県道です。
んで、このトンネルもよく見ると面白いんですよ。これが…

わかるかな…?


↑これは中甑側からとった写真。反対側からの写真だとわかるかも…

わかります?


↑これは堂山側から撮った写真。こちらが北側になります。

よく見ると、丘を切り開いて、そこにわざわざトンネルを取り付けてあるんですね。
このトンネルの上を道路が通っているので、そのためでしょうか。
中の壁も石積みと上部はコンクリートで、丁寧に作られているようです。

こんな感じで写真を撮ったらそのたびに上げて行きたいと思います。
ちなみに、姶良の8本の隧道のうち、3本は舗装道路でコンクリート等の内装でしっかりしてそうですが、あとの少なくとも3本は山を掘りぬいてそのまま。内装もされていません。
その他の2本は場所の特定も出来ておらず…ですが恐らく素掘りと思われます。

じゃ、そんなわけで次回もお楽しみに。。